今、世界で起こっている自然災害と地球温暖化の関係について

今年の夏は欧米やアジアで記録的な猛暑が続きました。

EUの気象観測期間であるコペルニクスによると2023年7月の世界気候は、月の平均気温、最高気温ともに史上最高気温を記録していると言います。

こうした気候変動により、大規模な自然災害の発生可能性も増加傾向にあります。

今回は、今年発生した自然災害と地球温暖化の関係、そして地球温暖化への対策として私たちにできる取り組みについて考えていきたいと思います。


01 カナダで発生した山火事

今年カナダでは、北西部や東部で大規模な山火事が多発し、15万平方キロメートルが焼けました。日本の山林面積が25万平方キロメートルなので、日本で例えると山林の約6割が焼失したことになり、かなりの被害であることが想像できます。実際、焼失面積は、1989年に記録していた最大面積の約2倍となりました。


山火事発生の原因は、直接的には雷の落下などが考えられますが、山火事が発生する可能性を高めているのは、高温で乾燥した気候と言えます。事実、今回被害にあったカナダを含む北米地域では、近年、地球温暖化により記録的な猛暑と旱魃(かんばつ)に悩まされてきました


今回の山火事の影響で、カナダ西部のブリティッシュコロンビア州では計3万世帯に避難命令が出されたということです。北西部ノースウエスト準州の州都イエローナイフ近郊では、町の住民のほとんどが避難を余儀なくされました。


参考:朝日新聞「カナダの大規模な山火事、気候変動で起きやすさ2倍 国際研究チーム」

BBCニュース「カナダ西部の森林火災で3万世帯に避難命令 ブリティッシュコロンビア州


02 ハワイで発生した火事

アメリカのハワイ州マウイ島では、今年8月初旬に大規模な山火事が発生しました。この山火事では、少なくとも97名の犠牲者が出たと言われており、いまだに31人の行方不明者がいると言われています。


今回の山火事の直接的な原因は明らかになっていませんが、マウイ島の山火事は広がった原因には気候変動が大きく影響しています。気候変動によって干ばつの頻度・期間が増したことで、土地を湿らせる水分自体が減ってしまいました。これに加え、地球温暖化によって大気温度が上昇したことで土地の水分の多くが吸収されてしまい、さらには乾いた風が植物の水分も吸収し、植物は山火事の規模を広げるための燃料となりました


参考:ハワイの山火事で古都ラハイナを焼失、気候変動がもたらす「破壊」のメカニズム | WIRED.jp


03 リビアで発生した大洪水

2023年9月、北アフリカのリビアでは、暴風雨「ストーム・ダニエル」により内陸部の2つのダムが崩壊し、洪水が発生、東部の街デルナを襲いました。これまでに1万人以上が死亡し、2万人以上が行方不明と報告されています。

ストーム・ダニエルのような地中海で発生する嵐は、メディケーンと呼ばれています。メディケーンは、地中海全域における気温と湿度の変化によって起こり、海面温度の上昇は、今回のような強力なメディケーンを発生させるための燃料となると言われています。

欧米の研究機関は、温暖化が原因で、こうした豪雨は産業革命以前と比べて最大50倍起きやすくなっているという調査結果を発表しました。


参考:朝日新聞「リビア洪水もたらした豪雨、気候変動で50倍起きやすく 国際チーム」

リビアの洪水を引き起こした「メディケーン」は温暖化でもっと“凶暴”になる | WIRED.jp


私たちにできること

今回取り上げた自然災害の他にも、地球温暖化がもたらした異常気象によって心が痛むような出来事が世界各地で発生しています。私たち個々人のあらゆる行動が、地球温暖化を促進する原因にもなれば、食い止めるための対策にも繋がります。


国連では、「気候変動の抑制のために個人ができる10の行動」として以下をあげています。


  1. 家庭で節電する
  2. 徒歩や自転車で移動する、または公共交通機関を利用する
  3. 野菜をもっと多く食べる
  4. 長距離の移動手段を考える
  5. 廃棄食品を減らす
  6. リデュース、リユース、リペア、リサイクル
  7. 家庭のエネルギー源をかえる
  8. 電気自動車にのりかえる
  9. 環境に配慮した製品を選ぶ
  10. 声を上げる

出典:個人でできる10の行動 | 国連広報センター


毎日の移動、食事、買い物といった活動において、環境への配慮を少し意識することで、地球環境の未来にポジティブな影響をもたらすことができます。

野菜を多く食べることは自分の健康のためにも良いことなので一石二鳥ですね。

 

MRDULAの取り組み

MRDULAでは、企業の活動として、商品を1点ご購入いただくごとに苗木を1本寄付するプロジェクトを行っております。具体的には、年間の販売個数分の苗木を植えるための資金を、#teamtreesに寄付しています。

 

今回の記事で取り上げた山火事でも、多くの森林が失われました。環境省によると、森林減少等による温室効果ガスの排出量は、世界全体の排出量の約 2 割を占めていると言います。森林減少を防止することは、地球温暖化への対策としてとても重要なアクションです。

MRDULAのコンセプトや商品を通して、地球温暖化に対して何かアクションを起こしたいと思っているみなさんの力になれることを願っています。


参考:環境庁 森林の減少と温暖化